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広い世界の情報発信を、狭く使っている会社。

広い世界の情報発信を、狭く使っている会社。

東京のとある街にある自動車販売会社様のお話です。

インターネット、ITと毎日毎日かまびすしい昨今ですが、インターネット広告をすごく狭い地域を意識して配信して成功されたお客様のお話です。

こちらの会社では毎週下取りした中古車をインターネットに掲載するため、車種のスペックを入力し、自社ホームページにアップし、紹介しています。

写真を撮影し、カラー、車の特長、オーナーの使用履歴等の入力など手間のかかる仕事です。ここで大事なことは細かな使用履歴や、車の状態の説明だそうです。
この部分の表現で車の価値(中古車は世界に2台とない、その車だけの価値を持っている特殊な商品です)が決まり、問い合わせの数が増えたり減ったりするので、とても神経を使う、とのことです。

さて、こちらの会社のインターネット媒体の利用方法はどういったものでしょうか。
自社のホームページ上で紹介するだけなのです。世の中に中古車情報を扱っている広告ページが何千、何万とある中で果たして効果があるのでしょうか。

「それがある」と担当者様ははっきりおっしゃるのです。お問い合わせいただくお客様は、過去にその会社で買ったことのある方、又、そこの営業マンさんを通じて買ったことのあるお客様がほとんどとのことです。そのようなお客様は、あの車はまあまあよかったな、あの営業マンには世話になったな、近所でいろいろお世話になるのだからどうせならまたあの会社で車を買おうかな、値段がそれほどちがわないなら特別安くなくてもあの会社から買おうということで、再度買っていただけることが多いということです。

ページを見ている顧客の数は大手の中古車サイトに比べれば圧倒的に少ないと言えます。けれども問い合わせからご購入に至るお客様の割合は、逆に圧倒的に多いとのことです。

お客様にはインターネットの薄い情報を100回見るより、一回の購入により受けたサービス体験のほうが強い影響力を持つということなのかも知れません。

広く世間に情報を安価に発信できるため、インターネットは今や広告の大きな手段になっていますが、このような時代だからこそ、濃度の高い情報を(ごく)狭いターゲットに配信するというインターネットの新しい使い方があるのではないでしょうか。

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